クラシックについて思ったこと、感動したことなどを、ここで自由に書いていきたいと思います(^^)。

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プロフィール

アクエリアス
高校は天文部、大学は混声合唱団に入っていました。楽器は何も出来ませんが、クラシックとの付き合いは小学6年の時、ベートーヴェンの第9を聴いてからずっと現在まで。聴いてきたレコード、CDの数と投資してきたオーディオのことは唯一、人に話せる部分かと思います。 そんな素人の自分ですが、30年以上収集してきたクラシックの名盤データベースをここで発信出来れば嬉しいです。
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朝比奈隆のベートーヴェン、ベストは。。。 [2008年11月20日(木) ]
Adagio様より朝比奈隆さんの遺したベートーヴェン交響曲全集では、どれがベストかと
いうご質問をいただきました。ありがとうございます!
結論を先に申し上げますと、やはり一番最後のものが最高ではと、思います。
つまりオクタヴィア/エクストン・レーベルのものです。
朝比奈さんは若いときは、けっこうロマンに満ちた演奏をしていたし、恩師メッテルゆずり
チャイコフスキーなどではその地が出ます。ブラームスなんかもそうです。けっこう自在
にやっていました。でも、ベートーヴェンは常に自らの芸術の最高の指標としていて、「愚直
なまでに楽譜通りにやろう」としたのでした。
それはベルリンでフルトヴェングラーに会った時、ブルックナーを振るといったら、
「オリジナル楽譜でやれ」と巨匠から言われたこと。それと評論家、宇野功芳さんにベートー
ヴェンの重厚な演奏を激賞されたこと。この2つがキーポイントになっていると思います。
弦のボウイングを徹底してやるリハーサルから、ドイツ的重厚でありつつも、豊かでみずみず
しい響きを生んでいました。
その彼が最も敬愛したベートーヴェンは史上最多の7回の録音を残し、今後ともこの記録は
敗れないでしょう。
第1回の学研盤は、1970年の録音がちょっと鈍く寸詰まり。テンポも重厚で昔のライプツィヒ
みたいな音で楽しめません。第2回目1970年代後半のステレオ、第3回の1980年代デジタルは
ビクターですが、後になるほどオケの響きがよくなりうまくなっています。
この頃から楽譜通り、全リピートを忠実に履行する朝比奈サウンドが確立します。
そしてフォンテックとの4回目の新日本poとの録音は、オケがより重厚で分厚いですが、細部の
解像度がやや甘く暗いイメージ。合唱でのコーラスがひっこんでいるのも惜しいところ。
映像はパイオニアよりLDで出ていたものが、今回の書籍でその一部抜粋を初DVD化。
この新日本POとのは映像のほうが感銘を受けますので、ぜひ書籍にてご覧ください。
1990年代に入ると、ポニーキャニオン凄腕プロデューサー、江崎さんの目に氏の真摯な芸術が
留まります。その5回目の全集は、朝比奈をして「これが結論」と言わしめた立派なもの
でしたが、さらに6回目も入れます。この6回目こそ、ほぼ理想の響きで、ティンパニも硬く
鮮明、全てがとてもみずみずしくしなやかに響いていて、すごく安心です。
「英雄」第1楽章のコーダのトランペットは高く吹かせず、楽譜通りを遂行。
朝比奈も「やっぱりこっちのほうがいいですな」と納得。
これで終わりと思ったのですが。。。
江崎さんはキャニオンを独立して自社レーベルを立ち上げます。それがエクストン。
2000年(死の年)から江崎さんとしては3度目のベートーヴェン録音を始めたのでした。
オケは最高の響き。録音は少し柔らかく分厚い感じに。
驚くのは「英雄」で再びトランペットは慣例の吹かせ方復活。最後には好きなようにやった
朝比奈さん。あのトランペットだけでも長い研鑽と葛藤の上で、慣例に戻った氏の思いは?
2001年12月29日のベートーヴェンの第9の演奏会。
本来なら朝比奈さんが振れば252回目となる第9が代理の指揮者で演奏されている最中、
氏は静かに息を引き取りました。
きっといまも天国ではベートーヴェンを指揮し続けていることと信じています(~^)








Posted at 22:21 | この記事のURL | コメント(4)
 
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コメント

>Adagio様
コメントいつもありがとうございます。
朝比奈さんにつきましては、あんなに楽員やファンに愛され尊敬された人もいないと思います。
休日は電車で阪急六甲駅から神戸の公園によくお散歩されていたようです。きさくでとても
話安い方でした。「今日の私があるのも(音楽評論家)宇野さんのおかげだ」といって、
宇野さんが絶賛した批評をいつも胸ポケットに大事にしまわれていたり、晩年はNHK響から
もらったお礼のメッセージカードを大切に持っていたそうです。
自分も一度サインしていただきました。晩年のブルックナー8番の時で、あまりの凄演に感激して
「これまでで一番の演奏でした」と伝えると(生意気ですね、笑)、
「ああ、それはよかったです。」と、すごく嬉しそうにされました。
まったく気取らない、そしてどんなにご高齢で疲れていてもファンをとても大事にする人でした。

CSOとのライブは、氏のこれまでの活動が世界トップのオケに認められた証でしたが、
NHKにてDVDがリリースされています(ドキュメント、リハーサルと初日本番演奏)
残念ながらCDは未発。これはホント、CD化してほしいのですが、DVDだけでも、その時の凄さは
十分伝わります。
レビューにも書きましたが、ライナー〜ショルティらに鍛え抜かれた金管の猛者(とくにトランペットの
ハーセス)が最後の場面で顔を真っ赤にして吹いている全力の姿には、ホントに感動ものです。
Posted by:アクエリアス  at 2008年11月26日(水) 12:59

こんばんは。

なにかお手数をおかけしてしまっています。
ベートーヴェンの第8番、安心しました。一瞬「どうしよう!?」とドキッとしてしまいました。
SACDは「良い音」と思い込んでいましたが・・・通常のCDプレーヤーで充分とのことで、こちらも安心をしました。
それなら・・・SACDハイブリッドの発売を待つことにしました。やっと決まりました。
いろいろアドヴァイスありがとうございました。助かりました。
朝比奈さんは本当に気さくで親しみの持てるお方だったのですね。
微笑ましいエピソードもおありなんですね。雲の上の人のようにも思っていました。
人間朝比奈さん・・・に、とても興味が湧いてきました。
CSOとのブルックナーの5番もCDが出ているのですね。
ブルックナーの9番を無事卒業できましたら・・・ご褒美にそのCDを自分に。と、次の目標を立てました。音符

♪さんぽみち♪へ、コメントをありがとうございました。
そちらにも書いたのですが、トリプル・コンチェルト・・・。
「駄作」との批評を耳にしましてから、この数年来、その理由が分からず、いつもいつも考えていました。
長年の疑問に対しまして溜飲が下がりました。本当にありがとうございました!!笑顔
Posted by:Adagio  at 2008年11月23日(日) 20:34

>Adagio様
コメントありがとうございます。自分の朝比奈さんに対する感想や所感などよりも、Adagioさんのベートーヴェン
への熱き敬愛の念のほうに、ずっと心打たれます(^^;。
それにしても朝比奈さんは関西人の自分にはすごく親しみやすい指揮者でした。コンサートはよくやっていましたし
AMでもそのライブはよく流れていました(ブラームス2番のレビューでも書きましたが)。吹奏楽連盟の会長さんなんかも
やっていました(笑)。そんな氏が、最も多く演奏してきたのはベートーヴェン、それからブルックナーとブラームス。
いわゆる3大Bですが、1980年代は一時、体力も衰えてたんです。それがあのシカゴ交響楽団とのブルックナー5番あたり
からまた奇跡の復活、90歳を超えて最晩年の演奏は、彼の総決算だったと思います。
2000年は、大阪フィルとベートーヴェン・チクルス(オクタヴィア/エクストン)、新日本フィルとのブラームス・チクルス(フォンテック)、
そして2001年は大阪フィルとブルックナーを集中してやっていました(オクタヴィア/エクストン)。
ブルックナーは全集にはなりませんでしたが、いずれも巨匠、最後の輝き、結論という感じがします。

ベートーヴェン8番については、すみません。たまたまモレてました。品番OVCL37にて発売されていました(^^;
Adagioさんで見つからなかったのはきっと偶然で、ちゃんと全曲録音されていますので、ご安心くださいませ(^^)/

あとSACDですが、ユニバーサルが撤退したように、自分もさほど優位を感じないですね。
現行CDのスペックで十分のようにも思います。SACDハイブリットだとCDプレーヤーでもかかりますから、それでいいと思います。
Posted by:アクエリアス  at 2008年11月23日(日) 12:09

『朝比奈隆のベートーヴェン、ベスト』・・・ありがとうございます!!
全集は2種だけかと思っていましたが、こんなに沢山あったのですね!
一つ一つの全集につきましてとても参考になりました。
最後の2000年、ベートーヴェン交響曲チクルス演奏会の記録でEXTONのCD・・・。
CDジャケットの写真手前のEXTONの分売CDが現在入手可能な、朝比奈さんの魂の最高の記録・演奏になりますでしょうか。
このEXTON盤なのですがHPで調べましたら第8番が「ない!」のです。
「?」と思いまして、アクエリアスさんが掲載されていましたCDジャケットの写真を再度拝見しまして、
やはり写真にも第8番が・・・「ない」!?
今日、つくづくSACDプレーヤーが無いことに無念さを痛感しています。
通常のCDプレーヤーで満足してしまっていますが、やはり高音質を追求すると・・・。
やはり、EXTONは・・・。
SACDのハイブリッド盤ですと、来る12月12日にEXTONより全集が発売予定なのですね。 
フォンテック盤の新日本POはCD候補から落ちました。
やはり朝比奈さんと言えば当然、大阪POなのですね。
新日本POは映像のほうが感銘があるとのご指摘にて、書籍で。
書籍の方は来週には入荷しそうですので・・・。

日記を拝読しましたり、アクエリアスさんのお言葉には朝比奈さんに対する深い敬愛の念、優しく暖かい眼差しが随所に感じられます。
日記の最後の「2001年12月29日・・・」以下を拝読し、思わず涙が出そうになりました。
そうだったのですか、朝比奈さんは自ら指揮をされることなく、ベートーヴェンの第9番の演奏中に・・・。
ベートーヴェンに生きた、生き抜いた朝比奈さんに相応しい人生の幕だったのでしょうか。
これからは第9を聴く時、今までとは違った感慨になりそうです。
できるだけ早く朝比奈さんでベートーヴェンの交響曲全曲を・・・との気持ちが高じてきました。
貴重なアドヴァイスを本当にありがとうございました!!笑顔

Posted by:Adagio  at 2008年11月22日(土) 00:33

 

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