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chirolin
のめりこんだり、他のジャンルに浮気したり、色々ありましたが、クラシック音楽はいつも生活の通奏低音のような存在でした。付き合いの年月だけは多少あるので、記憶に残る演奏などを少しずつご紹介できれば、と考えております。よろしくお願い致します。
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音の記録(6) [2008年08月17日(日) ]
 英国では1931年にHMV(グラモフォン)とコロンビアが合併し、EMI(Electric and Musical Industries)が誕生します。ただ、EMIというのは大きな管理会社として機能しており、ふたつのレーベルや会社の下部組織などは従来通りの活動をしていたようです。
 
 この1931年という年には、米国でも新しいレコードが開発されました。RCAビクターによる長時間レコードがそれです。しかしながら、回転数を33&1/3に落とし、ヴィクトラックという新素材を用いたこの商品は、短命に終わってしまいます。音質の悪さとレコード盤の耐久力のなさが、致命的な欠陥となっていたからです。またこれは、既発のSP盤のダビングだったため、原盤の面の変わり目で何度も中断があったようです。この長時間レコードは、日本でも発売されていました。広告の載っている1933年11月新譜の告知ポスターを貼付します(掛け軸のような作りになっています)。
 

 今日のフォーマットとしてのLPレコードは、1948年に米コロンビアから発売されました。LP開発プロジェクトの陣頭指揮をとったのが、ウォーラースタイン(その時の米コロンビア社長)ですが、実は失敗に終わったRCAの長時間レコードの生産中止を決定したのも、この人でした。長時間レコードに対して並々ならぬ意欲を持っていたウォーラースタインは、RCAで何故失敗したのかを一番理解していたはずで、コロンビアに移り、その経験を踏まえて夢を実現したわけです。米コロンビアでのLP開発プロジェクトは、次の3つの課題をクリアすることを目標としていました。
1. 低速度(毎分33&1/3回転)で安定走行するプレーヤーの開発
2. 低針圧ピックアップの開発
3. ビニールを素材とした軽量で壊れにくく、細かい溝を忠実に記録し得るディスクの開発
これを見て、「重要な課題が漏れているのではないか」と思いませんか? これらの問題が解決されたとしても、それだけでは長時間レコードが普及したかどうかは疑問です。何故ならば、素材や音質は良くなったとしても、録音面での問題が残るからです。即ち、アーティストにとって(或いは録音技師にとっても)20分以上もの音楽をノーミスで演奏しなければならない、というのは大変なプレッシャーになります。SP時代のレコーディングはいわゆるダイレクト・カッティングですから、この問題を解決しなければLPは成功しないのです。テープ・レコーディング以前の時代に、米コロンビアはどう考えていたのか。
 実際のところ、1940年代の初めより米コロンビアでは、オリジナル・レコーディングに78回転ではなく33回転40センチ径のラッカー・ディスクを使用していました。当然線速度が速くて音質の良い外周部のみを利用したのですが、10分位の録音は行っていたようです。この方法だと、交響曲などの場合、ひとつの楽章毎に録って行けば良いので、ある程度の問題解決にはなっていた、というのが答のようです。従って、「最初期の米コロンビアLPはSPからのダビングだから音は悪い」と決めつけてしまうのは早計ということになります。その後オリジナル・レコーディングはテープが中心となって行きます。
Posted at 11:17 | 音の記録 | この記事のURL | コメント(0)

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http://www.salon.kotenha.com/chirolin/archive/10/0

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