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chirolin
のめりこんだり、他のジャンルに浮気したり、色々ありましたが、クラシック音楽はいつも生活の通奏低音のような存在でした。付き合いの年月だけは多少あるので、記憶に残る演奏などを少しずつご紹介できれば、と考えております。よろしくお願い致します。
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音の記録(8) [2008年09月13日(土) ]
 1881年8月、パリにて電気博覧会が行われました。この時、オペラ座から博覧会会場までの3kmの距離を電話回線で結び、カーボン・マイクと受話器による実況中継が行われています。これはあくまでも電話電送システムのデモンストレーションだったのですが、より多くの人に同時に聞かせるために、オペラ座の舞台には多数のカーボン・マイクが並べられました。実験中、2つのレシーバーを両耳にあて、別々のマイクから電送されれて来る信号を同時に受信すると、ステージ上の歌手の位置や動きが判るということで、センセーションを巻き起こしたと言われています。私の知る限り、人工的な機械を通じてのステレオ効果が確認された最初のイベントです。もちろんこれはリアルタイム電送であり、録音されたわけではありません。

 ステレオ録音の歴史も、実はエディソンまで遡ることになります。彼のイギリスでの特許出願の際には、「同時に発言した4人の声を1本のシリンダーに録音する」というアイディアが記述されていたそうです。これは音溝が4本出来るという意味だと思いますが、今で言うマルチ・トラック・レコーディングのことです。また、1910年パリでの「音の展覧会」では、ディスクの両面に刻まれた音溝を2つのサウンド・ボックスで同時再生し、ステレオ効果を得るというシステムが出品されました。しかしながらこれらは、あくまでも参考出品に止まるものであり、実用化されることはありませんでした。両面の同時再生など、スタート・タイミングと回転速度が完全に同期しないと音楽にならないわけですから、まともな再生は困難だったろうと思います。

 1本溝に2チャンネル分の情報を刻むという、実用化されたステレオ・ディスクの原型は、アダム・D・ブラムライン(1903-1942 写真)によって発明されました。イギリス・コロンビアの天才的技術者で、VL方式(縦震動と横震動とで2チャンネル化)と45/45方式(音溝の左右の壁で2チャンネル化)の両方を発明しています。ちなみに後者の音溝は、その後のステレオ盤と全く同じものになります。1933年頃にはカッター・ヘッドが試作され、かなりのテスト録音が行われたようなのですが、当時のSPというフォーマットの中では問題点も多く、結局商品化には至りませんでした。残念ながら、この音を私は聴いたことがありません。
Posted at 11:37 | 音の記録 | この記事のURL | コメント(0)

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